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セミナーレポート

セミナーレポート:「自立支援とスタッフ定着で報酬減を乗り切る」パート2

 10月22日開催のセミナーレポート第2弾です。今回は杜の風・上原の齊藤施設長が紹介した事例を紹介したいと思います。以下は全て同施設の事例です。

杖を使って歩くことが可能に

 杜の風・上原178歳の女性は独居生活の末、歩くことができなくなり、家族が泊まり込みで介護していましたが、尿・便失禁も現れてきたため、在宅生活が困難になり、在宅・入所相互利用制度を使って入所しました。
 基本ケアをおこなうことで、意識レベルを上げ、体調を整えた上で歩行器を使った歩行練習に取り組みました。その成果は短期間で現れ、歩行器からシルバーカー歩行へと移行し、数ヶ月後には杖を使って外出することが可能になりました。

 

 

 

高齢でも確実に成果が

 93歳の女性はアルツハイマー型認知症の診断を受け、自宅で生活していましたが誤嚥性肺炎で入院し、その後介護状態が悪化したため自宅に戻れず、ある施設のショートステイを利用していましたが、そこから直接入所しました。
 入所時のADLはほぼ全介助の状態で、車いすを使用し、おむつで排泄、食事もペースト食を全介助で食べていて、コミュニケーションはとれず声をかけても反応がないという状態でした。
 このケースでも基本ケア+歩行器を使った歩行練習に取り組むことで、徐々にADLの自立性が回復し、半年後には歩行器で歩行、食事もお粥と刻み食とはいえ自分で摂取することもあるとのこと。そして便失禁がなくなり、トイレ内での排尿も増えてきたそうです。コミュニケーションも大きく改善して、大きな声で挨拶をするだけでなく、会話も成立するようになりました。

長期間の後遺症でも

杜の風・上原2 約30年前に脳梗塞を発症し、母親の介護を受けながら生活していた64歳の男性は家で閉じこもり生活を送っていて、屋内はいざって移動する生活でしたが、母親が高齢になり介護が困難になったことをきっかけに入所しました。
 同じく基本ケアと歩行練習を実施すると、不自然な姿勢ながらも4点杖を使って自分で歩くことが可能になりました。
 この他にも、うつ状態で閉じこもりの生活を送っていた88歳の男性も、入所後のケアによって、階段の昇降が可能になり自宅に戻り、デイサービスに通いながら生活しているという事例もありました。

 

 

 杜の風・上原の実践事例は、自立支援介護理論に基づくケアを確実に実行することで、明らかに自立性の向上がみられ、それが結果的にはQOLの向上にも大きく貢献することがよくわかる事例ばかりで、とても参考になりました。

-セミナーレポート

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