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セミナーレポート

事例発表会報告 パート2

認知症の症状が消失

ウェルケアグランプリ①

 ウェルケアグランプリ3事例目は、90歳の要介護1の女性。それまで転倒を繰り返し、入居後も転倒して腰椎の圧迫骨折があり、ADLが低下しました。
 さらに、認知症の症状が激しく、「部屋に虫がいる」等と言いながら動き回る、「痛い、痛い」とか「やめて、やめて」と言いながら興奮状態になるといった状態でした。基本ケアを確実におこなうとともに、動きを制限することなく痛みのコントロールと環境整備を実施。
 症状が起こるきっかけになる制止や指示的な言動や介助を避け、いわゆる「待つケア」をおこないました。その結果、認知症の症状は全て消失し、穏やかな状態になりました。歩行状態も改善し、意欲も出て、外出することもできるようになりました。

信頼関係が基本

 パーキンソン病で84歳、要介護1の女性は病院や高齢者施設を転々としているうちに引きこもり状態に。
 入居時は動物や人物の幻覚があり、食欲もなく居室に閉じこもることが多かったそうです。基本ケアをおこなおうとしても、不安や混乱が強く難しかったので、まずは信頼関係づくりに取り組みました。
 こまめに居室に行き顔を合わせ、本人の好きな会話をする、一ウェルケアグランプリ②緒に片付け等をしながら会話の機会を増やす、他の入居者と接する機会を作るといったことをおこなううちに、信頼関係が築かれ、基本ケアが進むようになりました。
 水分摂取量が増え、活動性も向上し、居室に閉じこもり、移動は車いすという状態から、シルバーカーを併用するようになり、3ヶ月後には移動はシルバーカーのみで可能になりました。
 この事例では、基本ケアをおこなうためには、やはり職員との信頼関係が重要であり、そのために丁寧なコミュニケーションをおこなった上で、基本ケアをおこなって成果を挙げたことがわかります。
 このことが評価されたのかもしれませんが、投票の結果、本選で発表された4事例の中でこの事例が最優秀賞に選ばれました。

 今回の事例発表会では、基本ケアを基礎とした自立支援介護が確実に成果を挙げていることを実感しました。次回の発表会も期待しています。

-セミナーレポート

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