自立支援のための介護に関する知識・情報をお伝えいたします。

セミナーレポート

事例発表会報告 パート1

 今回は、10月26日に開催された株式会社サンケイビルウェルケアの「第2回ウェルケアグランプリ」についてご紹介します。
 先のセミナーレポートでもpresentation_pc_man紹介しましたが、同社は有料老人ホームを経営する株式会社の中でも、自立支援介護理論を導入し、実践している数少ない会社の一つです。
 昨年から事例研究発表会を開催しており、今回は2回目の発表会でした。同社は現在4ヶ所の介護付有料老人ホームを運営していますが、各施設で予選会をおこなって1事例を選抜し、その4事例が本選で発表されました。

歩行器歩行で改善

 1事例目p007は、95歳の女性で要介護4、人工肛門で変形性膝関節症等の疾患があり、入居時は手引き歩行のみ可能で、毎回失禁しているような状態でした。他の入居者との関りはほとんどなかったそうです。
 入居早々に手引き歩行から歩行器歩行に切り替え、水分摂取量の増加等の基本ケアを実施。その結果、徐々へ、歩行が安定するようになり、歩行器からシルバーカーへ、そして杖歩行に切り替えることができるようになりました。3ヶ月後には見守りで杖歩行が可能な状態になりました。また尿意も徐々に取り戻しつつあるそうです。
 施設外への外出もできるようになって、念願のおそば屋さんで外食をすることができたそうです。この事例では、手引き歩行ではなく歩行器歩行で練習することの有効性が強調されました。

「自由になりたい」を実現

 88歳で要介護2の女性は、転倒して入院しましたが、心身機能の低下によって自宅での生活が困難になり入居。ところが入居後すぐに転倒してしまい大腿骨骨折で再度入院しましたが、退院。退院後は倦怠感が強く、歩行できずに車いすを使用する状態でした。基本ケアとして水分摂取量の増syokuji_obaasan加、訪問歯科医による義歯の調整をおこないお粥から常食へ、歩行器を使用した歩行練習などをおこないました。
 約半年後の経過としては、杖を使って屋外歩行が可能になり、食事も常食になり摂取量も増加し、体重が増え血清アルブミン値も改善しました。
 このケースでは本人が介護される状態ではなく、自分の思うように生活したいという「自由になりたい」という意思が強く、自立支援介護によってその思いを実現することができました。
 また、水分と食事の摂取量が増えるにつれて、歩行距離も伸びるという結果が得られ、体調を整えることの重要性も明らかになりました。

-セミナーレポート

関連記事

認知症あんしん生活実践塾2015 参加レポート

 8月29日に開催された「認知症あんしん生活実践塾2015」受講してきました。  内容盛り …

自立支援介護セミナー開催のお知らせ

  「自立支援とスタッフ定着で報酬減を乗り切る」というテーマでセミナーが開催されます。   …

「認知症あんしん生活実践塾2015」が開催されます

最近マスコミにも取り上げられることが増えてきた自立支援介護ですが、これを実践している世田谷 …

セミナーレポート:「自立支援とスタッフ定着で報酬減を乗り切る」パート4

 いよいよ10月22日セミナーの最終版です。セミナー第3部はサンケイビルウェルケアの根岸氏 …

学術大会レポート

2017年6月10日・11日に「第16回 日本自立支援介護・パワーリハ 学術大会」が開催さ …