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セミナーレポート

「日本自立支援介護学会」第9回学術大会が開催されました

常食化への取り組み

 G-22015年5月30~31日、「日本自立支援介護学会第9回学術大会」が開催されました。
 同学会が今最も力を入れているテーマのひとつが、常食化の取り組みで、今回は常食化だけで7つの演題が発表されました。
 胃ろうや腸ろうによる栄養摂取状態から経口摂取に戻すことができた事例が複数発表されました。
 98歳や94歳という年齢であっても常食化に成功した事例があり、高齢だから不可能と諦めるべきではないことが実証されています。
 但し、経口摂取に戻すためには、経管栄養を始めてからの期間が短い方が成功しやすいことや咀嚼回数や水分摂取量が影響するという研究結果も発表されました。

自立性向上の事例

 常食化以外のテーマでも、要介護5や4といった重度の人に対して基本ケアを徹底することで、ADLの自立性が回復し、人によっては自宅に帰ることができたという事例が発表されました。
 これらの事例に共通するのは、やはり体調を整え、活動性を挙げることを徹底すること。特に歩行練習をきちんとこまめにおこなうことが有効だということでした。

介護保険改訂への取り組みも

 今年4月におこなわれた制度改訂への取り組みに関するシンポジウムもおこなわれ、自立支援介護に取り組んでいる複合施設やデイサービス、老健の発表が
ありました。
 同学会の大きな特徴であり良さでもありますが、今回の大幅なマイナス改訂に対して、単に苦衷を訴えるのではなく、国の指針を理解して前向きな取り組みをおこなっていること、さらに今後どのように取り組むべきかを議論するという極めて前向きな姿勢を持っていることだと思います。
 その結果、今回の発表では「介護保険から卒業すG-1る(させる)」という言葉が使われていたのも印象的でした。
 これは財源を介護保険に頼らないという事業者側の姿勢をさしているのではなく、要介護状態の人の自立性を高め、介護サービスに頼らず生活できるよう介護(支援)するという意味です。
 医療では患者さんは治癒すれば医療保険を卒業するのは当然ですが、残念ながら従来の介護側には希薄だった概念ではないでしょうか。
 自立性の向上をめざす自立支援介護は制度改訂にも有効なようです。

-セミナーレポート

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