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認知症高齢者の心理

認知症高齢者の心理を考える時の前提

認知の間違いが間違った言動につながっているという理解

 認知症は認知機能が衰えるため、認知症の人には現実と合わないチグハグな言動が見られることがあります。ojiisan_shock
 このことから認知症になると「何もわからない状態」になるのだと誤解されることが多いようです。
 ところが、最近の研究では、認知症高齢者にみられる、私たちにとってはチグハグに見える言動も、本人にとっては意味のあるものだと考えられるようになってきました。
 つまり何もわからなくなっておかしな言動が現れているのではなく、目の前の状況を認知する機能が低下し、その間違った状況に合わせて対応するため、結果的に現実と合わない言動となって現れるということです。

性格の変化でもない

 このことを例で考えてみましょう。例えば、皆さんが自宅で寝ていて、朝目が覚めたら、今まで見たこともない場所だったとします。驚いてどうしようか困っていると、知らない人が近づいてきて、「おはようございます」と挨拶してきました。挨拶を返そうかどうか迷っていると、今度はそneoki_womanの人が自分の服に手をかけ、脱がそうとし始めたとします。
 このような状況になると、私達でも恐らく、驚き混乱するのではないでしょうか。されるがまま服を脱がれるという人はあまりいないでしょう。
 これは介護施設に入居している高齢者が、その状況を認知できない場合にとる言動とそっくりなはずです。チグハグな言動は何もわからなくなっているからでも性格が変わったからでもなく、あくまで認知の間違いが原因であると理解する必要があります。

認知症であることを自覚している

 さらに、認obaasan04_cry知症高齢者は、自分自身が認知症であることを理解できていないという認識も一般にあるようですが、必ずしもそうとは限らないようです。
 「自分は認知症だ」と明確に理解していなくても、「物忘れがひどくなった」「物を失くすことが増えた」「自分の知能が衰えたせいで周りの人から注意されるようになった」「昔に比べるとできないことが増えた」「自分の頭に霞がかかっているようだ」等々、自分自身の能力や知能に対する不安感や違和感を抱えている人は多いと考えられています。
 このような視点に立った上で、認知症高齢者の心理を理解するポイントを考えていきましょう。

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