自立支援のための介護に関する知識・情報をお伝えいたします。

介護の基本ケア

運動① 歩行について

歩行はADLの土台

 介護ではADLの自立性を維持し向上するための支援がとても大切なのですが、このADLの土台にあたるのが歩行です。ADLとは日常生活を送る上で必要なさまざまな行為のことですが、歩行さえ自立していればADLの大部分の自立につながります。
 特に介護では排泄の自立が本人のQOLに大きな影響がありますが、これも歩行できることで自立しやすくなります。

歩行は動きの連動で成り立つ

 walking2歩くという行為はさまざまな動きの連動により成り立っています。片足を前に出し逆の足で身体を支える動きを交互に繰り返しています。
 かかとは接地してから流れるように動きつま先から地面を離れています。重心は移動し続けているので転倒しないようにバランスをとらなければなりません。歩くと一口で言っても複雑な動きの連動によって成り立っています。

歩行できない原因

 高齢者が歩けなくなっている本質的な原因は廃用症候群です。(⇒  介護に不可欠!「廃用症候群」の知識
 脳卒中による麻痺があるから歩行できないといわれることがありますが、麻痺だけでは歩行できなくなるとは限りません。
 若年の障害者などは片麻痺があってもさまざまな歩行補助具を活用して歩いていますし、外出もしています。麻痺はあくまでもきっかけであり、安静にしていることによる廃用症候群が本質的な原因である場合が多いのです。

歩くことを忘れていることも

 私たちは乳幼児の頃から成長するに従って、さまざまな動作や運動の能力を身につけます。これを学習理論といいますが、歩行に関しても同様で、立ち上がtokozure_nurseりからよちよち歩きを経て普通に歩くことができるようになります。
 ところが寝たきり等歩かない生活を長く続けると、今度は逆に歩き方を忘れてしまっている可能性があります。もちろん以前は歩くことができていたので、少し練習をすれば歩き方を思い出しますが、寝たきりの人に歩行練習をしようとしても自分から歩きだそうとしないことが多いのは、このような理由からだと考えられえます。

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