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介護の基本ケア

排泄ケア① 排便のしくみ

食べてから直腸に至るまで

 腸の構造排泄介助について理解するために排便のしくみについて考えてみましょう。食事をすると食物は食道から胃に進み消化しやすい状態になって十
二指腸から小腸に進みます。小腸を通過する際に分解され、大部分の栄養素が消化吸収されて大腸に至ります。
 大腸まで進むものの9割は水分ですがこれが徐々に水分が吸収されて固形化し、便を形成しながら直腸に至ります。

排便反射

 直腸に便が溜まると直腸壁が伸展し、その刺激が排便中枢を介して大脳に伝わって便意を感じます。これが排便反射といわれるものです。
 便意が起こると、腹筋の収縮、横隔膜の下降により腹圧を高めて便を押し下げます。そして内肛門括約筋と外肛門括約筋をゆるませて体外に排出します。以上の過程にかかる時間は、概ね24~72時間といわれています。

起立反射と胃反射

 排便を促す反射には、直腸壁の伸展以外にも、朝目覚めて寝ている姿勢から立ち上がることで自動的に腸の運動が促され便が動き始める「起立反射」(又は姿勢・結腸反射)と、食物を食べることで、(胃)腸の運動が促進される「胃反射」(又は胃腸反射)もあります。

直腸-肛門角 

 オムツをして排泄している高齢者は多いのですが、実は寝たままでオムツに排便するというのは、生理学的にはほとんど不可能です。図1
 図1のように寝ている状態では、直腸と肛門の角度(直腸肛門角)は鋭角で、直腸に便が溜まっても体を伸ばしていると簡単には出ない仕組になっています。そのため、寝たきりの生活をしている人はほとんどが便秘状態にあると考えられます。
 ところが図2のように、座って前屈した姿勢をとると、この角度が鈍角になり便が出やすくなります。そのため、ベッドに寝たままオムツで排便するのは合理的ではなく、生理学的に正しい方法で介護するためには、トイレかポータブルトイレに座ってもらい前かがみの姿勢で排便するよう介護する必要があります。

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