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介護の基本ケア

栄養ケア② 低栄養の原因

摂取量は1500㎉を目安に

 必要なエネルギー摂取量は、年齢や性別などで異なるとともに、どの程度活動的な生活をしているか(どの程度エネルギーを消費しているか)によっても異なりますが、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2010年版)」によると、kaigo_syokujikaijo_kyohi摂取すべき1日のカロリー量は、高齢者(70歳以上)の場合は、活動量がⅠ(3段階中一番低い活動量、生活の大部分が座位で静的な活動が中心)であれば、男性が1,850 kcal/日で、女性が1,450 kcal/日となっています。  そのため1日1500kcal程度を最低限の目安と考えれば良いと思われます。

低栄養の主な原因

 高齢者が低栄養になる原因としては、咀嚼嚥下機能が低下するため固い物や繊維質の食品を避けることから肉や野菜類などが不足する、消化液の分泌量低下や腸の働き(腸の蠕動運動)が低下する等消化器系の機能低下、活動量が少ないために体調不調やストレス等さまざまな要因による食欲低下などが主な原因と考えられます。
 さらに人によっては年をとると粗食の方が良いと考える、あるいは淡白な食べ物を好む等、本人の食に関する嗜好の変化による栄養バランスの悪化や、一人で食事をしていて食が細いとか家族やヘルパーなど介護者のフォローが不適切といった原因も考えられます。

要介護者ほど注意が必要

 寝たきりの生活や要介護状態、認知症の症状悪化等が加わると、低栄養の原因となるような変化や傾向が強化され、さらに低栄養のリスクが高まります。
 摂byouki_oldman食嚥下障害によって経口摂取が不可能なために、経鼻経管栄養や胃ろう、腸ろうといった手段で栄養補給をおこなっている場合も、常食を経口摂取している状態より低栄養のりクスは高くなります。
 さらに、薬剤の副作用のために、食欲不振や肝機能障がい等を招いている場合もあるので、食欲不振などで薬を飲んでいる場合には、服用している薬の副作用についてもチェックした方が良いでしょう。

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