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神経難病と介護

筋萎縮性側索硬化症(ALS)について

筋萎縮性側索硬化症(ALS)とは

 一般にALSと呼ばれる病気の正式な名称は、筋萎縮性側索硬化症といいます。英名のAmyotrophic Lateral Sclerosisの頭文字を略してALSlgi01a201411231000といわれています。
 この病気は、筋肉を動かしている運動神経細胞が死んでしまうことで、手足・胴体・喉・舌などの筋肉が徐々に痩せて力がなくなっていく病気で、発症原因は不明で治療法も見つかっていません。アメリカでは大リーガーのルー・ゲーリックが発症したことから、Lou Gehrig’s disease(ルー・ゲーリック病)と呼ばれることもあるそうです。
 日本での一年間の新規発症者数は、人口10万人当たり0.4~1.9人で、全国では4,000名以上の患者さんがいると思われます。男性にやや多く発症し、最も発症しやすい年齢層は50~60歳代といわれています。進行性の病気で途中で症状が良くなることがありません。

症状は徐々に進行する

 徐々に全身の筋肉が侵され、最後は呼吸筋も働かなくなります。人工的呼吸補助をしないと、病気になってから死亡までの期間はおおよそ2~4年hospital_jinkou_kokyukiで、中には3~6ヶ月で亡くなってしまう例もありますが、10年以上ゆっくりと進行する場合もあります。
 進行するにつれて全身の筋肉が痩せて力が入らなくなり、歩けなくなって寝たきりとなり、水分・食べ物の飲み込みもできなくなります。
 一方、進行しても感覚や知能は侵されにくく、眼球運動障害や失禁はほとんどみられません。最後は感染症や全身衰弱などで亡くなることが多いといわれてます。

治療は進行を遅らせること

 完治することは不可能ですが、承認された進行を遅らせる可能性のある薬はあります。
 運動障害に伴って起こる痛みに対しては、鎮痛剤や適度のリハビリが有効とされ、不安・うつ状態には、安定剤や抗うつ薬が処方されることがあります。
 息苦しさに対しては、鼻マスクによる非侵襲的な呼吸の補助と、挿管・気管切開による侵襲的な呼吸の補助がおこなわれます。人工呼吸器を装着することにより、数年以上生存期間は延びるといわれています。

4つのタイプ

 tatemono_hospitalALSの初発症状は、発症部位から4つのタイプに分類されるようです。①球麻痺型(飲み込みが悪くなる、言葉が話しにくくなるなど)②上肢型(字が書きにくい、箸がうまく使えない、腕が上げにくいなど)③下肢型(歩きにくい、階段が昇りにくい、スリッパが脱げやすい、こむら返りなど)④呼吸筋麻痺型(手足の筋力低下よりも呼吸困難が先に現れる)の4種類です。
 ある病院の調査結果では、球麻痺型、上肢型、下肢型、呼吸筋麻痺型で発症される割合は、それぞれ、およそ25%、40%、33%、2%という結果があるそうです。

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